避難用ロープの保管法の改善

“地について乱を忘れず”とは昔から言われてきた言葉ですが、来る30年間の間には、必ず起こるであろうと言われている南海地震、東南海地震に備え、比較的災害が起こりにくいとされている京都の地においても、それなりの対応策を講じておかなければなりません。

非常時の指導や訓練は、あまり大きな声では言われませんが、日ごろ、培ってきた日常の生活習慣を打ち破ることでもあります。具体的に言えば“上靴のまま外に出さない”、などはその典型です。入園当初から「園庭や砂場などに出るときは、外靴に履き替えてね」などと言っていることと、まったく矛盾したことを言う訳です。子どもに十分な発言力があれば、“いつもと言っていることと違うでしょ”と言われて当然のことなのです。言い返す力がないだけに、ただ指導者の言われるままに行動しているに過ぎないのです。

このことを十分、理解して避難訓練などを行っている広野幼稚園ではありますが、つい先日、思わぬ発見がありました。それは、入園・進級されて間もないころ、北側のシャッターの前でした。

そこには、バスに正しく整列乗車するために、一本のロープが置かれています。

このロープには、50センチ間隔に輪っかが付けられており、子どもたちは降車順にそれを持って待つという手筈になっています。このロープが長すぎるのではないかということが話題になったのでした。

さっそく短くしようということにしたのですが、その前の満3歳児クラスの人数確認するためのロープはどのような長さなのかということになったのでした。

そこで、あるクラスでこの避難用ロープの確認をしていますと、別の面での発見がありました。もつれてなかなか一本のロープ状になりにくいということです。これでは、即座に役に立つとは言えないでしょう。

この場に立ち会っていて、思ったことは、災害が起こる前にもっと時間を掛けるべきであるということでした。すなわち、日常において、輪っか部に細い紐を通し蝶々結びなどにしておけば、簡単にもつれることなく、スムーズに一本のロープ状に戻るということでした。

あっては困りますが、緊急時に備えてこのようなことも実施しておくべきだと思っています。

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保育バカ