ききょう塾ホリデースクール

学年末、それぞれの進級を心待ちにするかのように桜のつぼみも膨らみ始めました。今年度最後のホリデースクールは、NHK大河ドラマで放映されています「光る君へ」の主人公紫式部にちなんで、宇治市源氏ミュージアムとかるたの殿堂近江神宮に出かけてきました。

紫式部といえば「源氏物語」。世界最古の長編物語の作者です。執筆を開始したのは1001(長保3)年頃と伝えられていますが、宇治は全54帖のうち、最後の10帖の主な舞台となり、紫式部ゆかりのまちとなりました。このようなステキなまち宇治にある広野。1000年をこえてなお多くの人に愛され続けているこの物語に、子どもたちも読んでみたいなと心を傾けてくれるといいなと思います。

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まずは平安の間に。きれいで大きな牛車に驚き、「うわぁのってみたいなぁ~」「おひなさまみたいね、きれい」と女の子はすぐにお姫様気分♪衣装の華やかな色合いにも心惹かれます。平安時代の遊びの道具にも思いをよせ、物合わせ、双六、囲碁、琴や琵琶などの楽器に親しみ、和歌を作ることもこの時代の遊びであったと模型を見ながら興味を深めていきました。宇治十帖の物語シアターでは、宇治の間の壁や床一面の立体映像と光の美しさに心ときめかせていました。

約20分の愛らしく楽しいアニメも笑いを交えて見せていただき、ますます源氏物語を身近に感じてくれたのではないかと思います。物語の間では、香比べや画像に合わせる体験型のコーナーもあり、まだまだ滞在したいくらいでした。

ミュージアムを後にして、滋賀県大津市の皇子が丘公園の桜を車窓からながめつつ近江神宮へ。

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華やかな朱色の楼門をくぐるとたくさんの百人一首の札が壁にぎっしりと飾られていました。近江神宮といえば、天智天皇の「秋の田の かりほの庵の苫をあらみ わが衣手は露にぬれつつ」が第一番で有名ですね。子どもたちも1年生から三年間で百首のかるた取りに挑戦しているので、次々と詠みあげる声も多くなります。そういえば、紫式部といえば・・・とふると即座に「めぐり逢ひて 見しやそれともわかぬまに 雲がくれにし 夜半の月かな」とでてきます。どこにあるかなとお気に入りの札を宝探しのようにさがして回りました。毎年名人位、クィーン位決定戦がこの地の近江勧学館で行われ、今回身を寄せたことで、授業の一環として取り組む百人一首がより子どもたちの意欲を掻き立ててくれたのではないでしょうか。

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また、天智天皇の御代に大津に漏刻(水時計)が設置されたため、近江神宮には様々な時計が展示されています。日本の時刻制度の始まりです。日時計や火時計なども境内にあり、時計館にも立ち寄ってきました。

かるたの殿堂であり、開運や厄除け、学業などご利益があるということなので、最後に何かお願いしてみたい人はどうぞと声をかけてスクールを終えました…

さて、ききょう塾のみんなの心の中に今日はどんなことが残ったのかな~(^^♪