いざ、鎌倉へ!

その昔、関東の荒武者たちは平氏に一時期壊滅的にたたかれた源氏再興のため、いざ鎌倉へを合言葉に集結したと聞いたことがありますが、ある日の午後、馬にはまたがらず新幹線に乗って鎌倉を目指しました。次の日の公開保育に備えて、前の日から待機しておこうという心構えです。

鎌倉への入口、北鎌倉に着いたのは、午後4時も回っていましたので、お目当ての円覚寺の門は閉ざされようとしているかに見えました。そこで、あっさりそのお隣の北鎌倉古民家ミュージアムに入ったのでした。正解でした。

この期間、ここでは、おひなさまとつるし飾り展という催しが開かれていたのでした。古代雛から始まって寛政びな、元禄びな、享保びなに続いて、江戸時代のある時期、爆発的に人気を博したという丸顔の次郎左衛門びななどを鑑賞し、目の保養をしました。

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少し前までの京都などでは、段飾りと言って赤い毛氈の上に、お内裏さまとおひなさま、3人官女や5人囃し、左近の桜、右近の橘などが普通でしたが、京都(昔は都)から離れるにつれて、所得格差もあったのでしょうか、吊るし飾りが主流を占めているようです。

5時閉館ということで追い出され、歩いて鎌倉へ向かいます。北鎌倉から鎌倉へは、JRで一駅です。山越えですが、手頃な近道です。機会をつくって、歩かれるのもお薦めです。横道にそれ、この地でいうところの山を切り開いた“切り通し”を通り、鎌倉駅に到着したのは6時前でした。

この時間で、ホテルに戻るのは、もったいないということで、鎌倉八幡宮を目指します。参道の灯篭には電気が灯り、昼間とは全く違った幻想的な雰囲気です。“(長)旅をしている”というリッチな気分です。

 

鎌倉八幡宮は、今回の出版した本の中にも、七夕の短冊の代わりに昔は“梶の葉”を使ったなどに載せさせていただきました。そのお礼を兼ねるとともに、今回の本が、少々売れてほしいと願をかけました。

園長