幼年教育会の取材の途中で (あいうえお積み木の改善)

 

去る金曜日には、世界の大心理学者ピアジェの理論を基にした幼児教育の信奉者の一団体、幼年教育会の取材を受けたこと、その公開保育が、さくら組・ふじ組で行われたことは、他の先生が書いたことと思います。

さて、この日の午後、公開保育の反省を兼ね、来年の2月頃に幼年教育会が発行する“ピアジェール”という雑誌に記載する内容についての話し合いを、ふじ組で行いました。

この席上、おもしろい発見がありました。それは、主として、年中児の保育室に置いてある、“あいうえお積み木”についての改善でした。

元々、市販されていたこの積み木に、広野幼稚園はいろいろな付加価値をつけてきました。一つは、2段重ねの木箱を作ったこと、二つ目は、促音や拗音(小さなっや小さなゃ・ゅ・ょ)がなかったので、付け加えたことです。“これでまあまあ有効に使えるか”と一安心していたのでした。

ところが、クラス全員の子どもたちの名字と名前を一気に並べるという活動をするには、不十分だったのでした。それは、濁音や半濁音(がぎぐげごやぱぴぷぺぽ)の付く名前の方にとっては不十分だったのです。

話し合いの途中で、このことに気づき、さっそく改善に乗り出したのでした。その内容は、この四角い大きさに薄いクリアシートを切り取り、その右上に濁音の“ ゛”や半濁音の“ ゜”を書いたものを作ろうと決めたのでした。この方法なら比較的短い時間で簡単に作れそうです。

“ヒョウタンからコマ”のようですが、なかなか遊び道具(おもちゃ)の改善は難しいものです。このような経過で、公開保育という機会が生かせたことは、とてもありがたいことでした。

“いつとはなしに(苦労なしに)文字を覚えた”という教育環境の創設を目指し、今後も小さな改善を積み重ねていきたいと思っています。                                                                                                                                                                                                                                         園長

粘着性の弱い(マスキング)テープの活用を

 

日曜日の朝の番組を見ていますと、昔懐かしい会社名が出てきました。倉敷の“カモ井”KK(?)という名前です。その昔、天井からぶら下げる“蠅取り紙”で有名な会社でした。

この会社が鮮やかな変身を遂げていたのです。この14年間、売上を右肩上がりで伸ばしてきているということです。その主力商品はというと、マスキングテープだというのです。

マスキングテープというと、自分たちの世代は、ペンキ塗り時などの養生に使う補助材を思い浮かべますが、今では、まったく違ったイメージを浮かべる方が大半でしょう。

ここで、話は変わるのですが、幼稚園の講堂や保育室の床にテープを貼ることは、間々あります。子どもたちの行動や動きを無言でバックアップするためです。不思議なことに、ここには、多くの場合、ビニールテープ(ガムテープ)が使われるのです。

ところが、このビニールテープ類。接着性が強すぎ、ほとんどの公共の体育館などでの使用は厳禁されています。ところが、幼稚園や保育所では、安易に使われ過ぎています。環境に対する改善性の認識が薄いせいでしょうか。それとも、幼稚園や保育所の先生方は、その強度な粘着性の弊害が認識していないのでしょうか。今では、色とりどりのマスキングテープの市場性も拡大しています。ここらで一つ、頭の切り替えが必要な時が来ているのではないでしょうか。

もう一つ、付け加えたいことは、作品展などで作品を壁面にガムテープで接着するのは、必要最低限にしてほしいと思っています。作品の展示は一時的ですが、壁に残された跡は、以後10年、20年、壁面を全面塗り替えない限り、その痕跡が消えることはないのです。                                                                                                                                                             園長

日本幼年教育会の取材を受けました

7月31日の園長先生のブログでもお知らせしていました“公益社団法人 日本幼年教育会”の2018年3月に発刊予定の保育実践研究誌(ぴあじぇーる)に掲載していただくことになり、年長組のさくら・ふじ組で公開保育をさせていただきました。

広野幼稚園では、昭和46年より日本幼年教育会指定教材の「ファーストシリーズ」を幼児教育の取り組みの一つとして年中児・年長児で使用してきました。このファーストシリーズは、J.ピアジェ博士が監修された世界唯一の教材です。

今回は、その中の一つの単元である“えんそく”に取り組みました。この教材は、反対に並べたり、順序を表す順序数を使って遊ぶ中で、順序の可逆性に気付くことなどをねらいにした教材です。その導入として、ふじ組では年中児から使用している文字積み木を使って遊びました。まずは自分の名前や知っている物の名前を積み木の中から取り出し、それを反対から読んだりしました。しばらくすると“いか⇔かい”のような倒語と言われる言葉を子どもたちが見つけて発言したり、充実した時間になりました。

約1時間ずつふじ組、さくら組とカメラやビデオで撮影していただき、普段自分では気が付かなかったことにも今回の取材を通して気が付くことができました。

幼年教育会様、園長先生、このような貴重な体験をさせていただきありがとうございました。

今から発刊されるのが楽しみです。

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