絵本(読み聞かせ)の世界を広げる

日曜日、高島屋で行われていた京都私立幼稚園の絵画展の帰り、一軒の本屋さんに立ち寄りました。そこで、数冊の絵本を買い求めたのですが、その中に思わぬ掘り出し物がありました。

掘り出し物と言いましても新刊ですが、その中の一冊は私たちの幼稚園では全然話題になっていなかった絵本でした。不覚なことでした。

その絵本の名は“くれよんがおれたとき”と言いますが、この題名が示す通り、子どもたちの間で起こるごくささいなトラブルから、葛藤する子どもの心の動きを絵本化したものです。その内容は、“親から買ってもらったクレヨンを使うのをためらっているうちに、仲のよい友達が自分の許可を得たか得ないうちに使いだし、挙句の果てはそれを折ってしまったということから始まる一人の女の子の心の動きを詳細に追ったものです。立ち読みしながら感動し、即座に購入を決めたものでした。

この1年前のこと、このブログ欄でも書いたことですが、広野幼稚園というところは、子どもたちに読み聞かせる絵本は、年間を通してほぼ決まっています。この基本線のうえにたって、ある日、一日だけ子どもたちに読み聞かせる絵本があってもよいのではないかと考え、この収集に全力を尽くそうではないかということでした。

その後、1年の月日が流れたのですが、はかばかしい動きは見られず、ほとんど停滞状態だったのでした。それが、この絵本によって2段階ほどのステップアップしたのでした。

その理由は、この作者が他にどのような絵本を描いているのか、まずまずの出版社から出しているのかなどをネットで調べたところ、年長児の子どもたちに年間購読していただいている、チャイルド本社からもかなりの数を出していることが分かったのでした。

そこで、絵本室や年長児のクラスに残っているこの作者の絵本を捜し出し、改めて読んでみますと、その本の裏表紙裏の作者紹介欄には“北海道生まれ。小さい子どもの心のゆれをていねいに表現したお話作りを続けている”と書いてありました。これこそ、今自分たちが真に求めている絵本作家ではないかと思い、当分の間、この作者を追いかけてみようかと思っているところです。

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自称 保育バカ