思わぬ掘り出し物が・・・。

音楽会当日の朝、思いも掛けない大きな掘り出し物がありました。それは、京都文教短期大学児童教育学科音楽研究室が編纂された“みんなで選んだこどものうた”という、幼児期に歌うのが望ましいと思われる曲を集めた歌曲集です。

この発見に先立ち、土曜日直の方々(3人)が広野幼稚園に伝わる昔からの音楽の指導書を改めてリスト化していたのでした。ラッキーなことでした。その一覧表を見ると、“京都文教短期大学児童教育学科音楽研究室”が(昭和55年より前に)編纂されたという一冊の本が、あったのでした。この本の奥付には“第5刷”と書いてありますので、恐らくは第1版は昭和40年代に発刊されていたのでしょう。また、単価の記載はありませんので、恐らくは、学内の学生たちの教育のために作られたものでしょうか。それでも、出版社名は河合楽器製作所・出版部とあり、念の入ったことに、社団法人JASRAC(日本音楽著作権協会)のシールまで貼ってあります。今となれば大変貴重な本です。

当園には、この大学のこの学科の卒業生は、今もかなりの数が在籍しています。過去にも何十人かの卒業生が勤務してくれたことでしょう。ところが、この本について当園で話し合われたことはおそらく一度もなかったのではないでしょうか。

この学校の卒業生に今もこの本が使われているかということを尋ねますと、「まったくぞんじません」ということです。いつの時代からか、この本はこの学校でも貴重品扱いになっているのでしょう。

どのような経過をたどって、この本がこの園にあるかは分かりませんが、おそらくは、昔の卒業生で当園に勤務してくれた誰かが持ち帰るのを忘れたのではないでしょうか。今となっては探す当てもありません。

遅くなりましたが、“何が凄いか”と言いますと、選ばれた196曲が、テーマ別に季節毎に並べられたり、あいうえお順に並べられたりしているだけではなく、(このようなことはパソコンのエクセルを使えば簡単なことですが)歌い出し順に並べてあったり、その歌のコードや拍子、音域までが記されているのです。

日常の保育に追われて忙しい保育者だけではなく、子どもたちが歌ううたを根本的に見直したいという日本中の幼稚園・保育園にとってどれほどありがたいことかと改めてこの編纂にかかわられた先人たちに、尊敬と敬慕の念を捧げたいと思います。

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自称 保育バカ