少しリッチな散歩を!

この原稿は、少し奈良に関心がある一般の方が、まぐれあたりでこのブログの“地名”にヒットされたらいいなと思って書いたものです。つまらん、話ですので、保護者は読まないでください。連休の一日、涼しそうな日を選んで、少しリッチな散歩を楽しみました。近鉄に乗り、奈良駅で降りて、奈良市の東北を歩こうという計画です。

その昔、奈良は嫌と言うほど行ったのですが、ほとんどくるまで出掛けていたので、観光地の詳細はそれなりに知っているのですが、その隣には?と、関連づけることができにくかったのです。そこで今回、4日間ぐらい、歩き回ってより深く知ろうと考えたのでした。

まずは、奈良坂方面です。奈良駅で降りて真っすぐ北へ歩きます。東向き北商店街を通り抜け、普通の幼稚園の門のようにかわいらしい奈良女子大の正門の前を通り過ぎます。一条通りを横切ると、まもなく聖武天皇陵・光明皇后陵に出ます。朝の空気はさわやかです。

戦国武将の一人、松永弾正の多聞城跡に立つ若草中学校を左手に、桜の花がきれいだったろうなと思いながら、佐保川の右岸を道なりに進みますと、宇治から続く国道旧24号線に出ました。実のところ、今日の一番の目的は、昨年の9月の御用済みとなった元奈良少年鑑別所(重要文化財クラス)がホテルに生まれ変わるということなので、その前に改めて拝見させていただこうと考えてのことです。

絵本“すてきなさんにんぐみ”を思わせる立派なヨーロッパ風の門に感動しながら、周りを一周します。長距離の選手でしょうか、一人二人がこの高い塀の周りを走っている以外、猫の子一匹出会いません。高台にありますので、奈良を代表する東大寺大仏殿の大屋根や若草山が遠望できます。ホテルができれば、一度は泊まってみたいものです。

奈良坂の町を通り抜け、植村牧場の牛や羊を見てからUターン、北山十八間戸の狭さに改めて感心しながら、東大寺の転害門の観光案内所で足を休ませ、英気を養います。

若草山の奥山めぐりのドライブコースからそれ、正倉院の校倉造りをかいま見ながら、二月堂に向かいます。3月のお水取りの様子を思い浮かべ、若狭のお水送りの風景もイメージしながら…。ふと、二月堂の前にはそそり立つ大きな杉、ひょっとしたら、これが良弁杉(石山寺や柳生の里から大きな鳥にさらわれた良弁和尚の話)と思ったら、やはりその通りのようでした。

四月堂、三月堂(阿弥陀堂)、若宮八幡宮・春日大社・若草山の麓を通り、大仏は拝観せず、駅に戻ったのでした。ああ、足が棒!

園長