☆ 広野幼稚園の笹飾りは

昨夜、空を見上げた方はかなりおられるのでしょうか。雲は少々出ていましたが、彦星と織り姫が見えましたでしょうか。人工の照明が星の明るさを上回っているのでしょうか、私的には見えるものと思っていましただけに、見えなかったのでがっかりしました。

広野幼稚園の3歳児がおうちに持ち帰る七夕飾りは結構賑やかです。星や天の川に加えて、縁起物の網、提灯、貝などなど、笹に飾り付ける飾り物は10個をオーバーしているでしょう。子ども自らが付けた物は、2・3個だと思いますが、お母さまの作品に加え、年中児・年長児・担任の先生からのプレゼントが加わりますと、お正月の縁起物、えべっさんの笹飾りに匹敵すると言ったら過言でしょうか。

さて、この持ち帰りいただく笹には付いていないのですが、園内に飾ってある大きな竹には、日本各地で伝わるいろいろな七夕グッズが盛りだくさんです。

まずは、梶(樹木の一種)の葉、その昔、紙が貴重品であったころ、今では5色の短冊に書く願い事をこの葉に書いたという史実から、その形を濃いグリーン色の画用紙にコピーし、それを子どもたちがハサミで切り取っていきます。この由来を知ったのは、鎌倉の鶴岡八幡宮でのことでした。

“紙衣”というのもあります。“京(京都)の着倒れ、浪速(大阪)の食い倒れ”という言葉もあるように京の町衆は、季節に合わせいろいろな着物を着て楽しみました。七夕には衣装持ちになりたいという願いから“紙衣”をタンスに入れ、質素倹約に励むと、いつとはなしに、着物が増えて行くといういわれからです。この切なる思いも伝承していければいいなあということで、10年以上前から続けています。

更に、カータリ人形、これは長野県松本市で伝わっているもので、一枚の紙を半分に折り、その両端からハサミで交互に切り込みを入れたあと、手前に手前に折り返して(川を渡るときに、からだが濡れないように)足の長い人形を作ります。操作は簡単ですが、説明するのは、結構難しいものです。

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この日の保育は、子どもたちの視野を広げるという観点からも考えてほしいと願っています。

園長