さようなら、ベルちゃん

5連休が明け、いよいよ新年度のふわふわとした雰囲気とお別れして、保育にもエンジンがかかり出す時期が始まります。皆さま、楽しいお休みだったでしょうか。5月といえばすべての木々や草花の命が芽吹く季節、休み中はお天気にも恵まれ、外へ出ると心地よい風や陽の光からさらに元気をいただいたことでしょう。

そんな様子とは裏腹に、幼稚園では悲しい出来事がありましたのでおしらせします・・・。実は、休みに入ろうかという5月1日に、子ども達から愛されていたウサギのベルちゃんが天に召されてしまいました。連休には先生達が交代で、花の水やりやベルちゃんの餌やりに来ることになっていたのですが、近頃、少し体が弱っている気配を感じたので、家に持ち帰って様子を見てあげることにしました。ところが、家に帰って3時間後に帰らぬ姿となってしまったのです。

空になったケージを幼稚園に運びがてら水やりをしていますと、数日前に枯らしてしまった花の鉢がせせらぎに浸けてあるのを見つけました。ほぼ枯れているのですが、ほんの少し生きている気配があるのを感じた園長先生が、鉢ごと浸けて帰られたのでしょう。それを見た瞬間、ベルちゃんの生命と重なり、申し訳なさでいっぱいになりました。動物も植物も言葉が話せないから思いやりの心が育つのは幼児教育に関わる人間でなくとも当たり前にわかることです。ですが、本当に私は、心から生命あるものの気持ちがわかっていないのではないかと頭をうなだれました。先日ブログでも書きましたが、聞き耳頭巾があったら、彼らの愚痴しか聞こえてこないように思うのです。彼らから感謝の声が聞こえてくるような人間になりたいなあとしみじみ思いました。

今まで、檻の中に手を入れて頭をなでると、気持ちよさそうにじっとしていたベルちゃん。入園当初、泣いていた子ども達が餌をやると、その食べる姿のかわいさに涙も止まらせる立役者のベルちゃん。嫌だなあと思っていても、抱っこさせてくれたベルちゃん。きっと、家で飼われるより、大きな耳には喧騒がやかましかったかもしれません。ですが、数多くの子どもの心を癒し、慰め、励ましてくれた彼女に感謝したいと思うのです。

雲の上で、たくさん跳びはねてくれることを祈ります。

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追伸:おやつ・餌をもらってくださる方やお知り合いがおられる方がいらっしゃいましたらおしらせください。ベルちゃんの代わりに元気に食べてくださればうれしいです。

Maikka