5歳児

「ねえみてみて」

 

年長になりたての女の子が、声を掛けてきた。

「ねえ、のぼれるようになったよ。」と、砂場横のウッドデッキを指差した。

 

「・・・え?のぼれるようになったの!?」

 

彼女は年中の時、何度も何度も挑戦したが、登れなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 2・3度失敗した後、登ることができた。

 

「お~い、先生~。」と、通りかかった先生を呼ぶ。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この、登れる子のみが見下ろせる景色は、

もしかしたら、忘れることが出来ない景色となるかもしれない。

自分でやり遂げた達成感と共にあるから。

 

この気持ちを「自信」とよぶのでしょうか。それとも「乗り越える力」というのでしょうか。

いずれにしても、大人が教えることは出来ません。