オープン クエッション

学校の先生は(幼稚園の先生を含めて) 行動主義的な閉じた問いかけ(答え)を用いた指導を得意としています。いわゆるクローズドクエッション。

例えば「公園から道路に一人でかってに出ていって よかった だめだった?」

「こまっているお友だちがいたら 助けない 助ける?」

と先生が問いかければ 「だめ」「助ける」といったように 教師が求める答えを答えざるを得ない。あるいは ○か× YES or NO  できた できない。といった答えが単純化、限定化されて閉じられている。考えなくても教師(親)の期待にそう答えを簡単に導き出してしまう。そんな、大人と子どもの関係…。

この手法は動物の調教と同じで、動物の行動特性を単純化した教授法。しかし、「この指導法だけ」では 自分らしい思いや考えをもった成熟した人間(大人や市民)には 残念ながら育たない。

幼児とはいえ一人の人間としてその思いが尊重され 多様な考えや意見を主張し合える関係を 対話を織りなす中で育み どんな考えも◯ として受け入れられる関係性を育てる 開かれた問いかけ(オープンクエッション)ができる保育を継続したい。と私は考えています。

今日は そんな一端が 子どもの対話の中でみられた一日でした。

 

感受性

今日 月寒公園でお昼をいただいた後の一こまです。

 

 

 

 

 

何の木かわからないのですが もう 葉が黄色く色づいて パラパラと落ちて地面に広がっていました。それを 長い枝を釣り竿に見立ててあそんでいた子どもたちが見つけました。

ある年長の女の子が「このハッパはきいろくなったら きからおちてくるんだよ…」と言いました。「だって さっききからきいろいハッパがおちてくるところみたもん…」

本当にその通りで 樹の幹や枝についている葉っぱはまだ緑色でした。

その子たちはジッと木をみつめていたわけではありませんでした。何気なく過ごしているようで 子どもたちは周囲の状況にアンテナを張り巡らせているのですね。

木漏れ日 ドングリ 落ち葉 黄色い色 …

それから どんりゅう園長は来客があって あとから月寒公園に追いかけていったので お昼のおにぎりを幼稚園においてゆきました。昼食の間、少しはなれたところからみていたら、子どもたちが食事をとらないどんりゅうを気にして声をかけてくれました。

後から聴いた話ですが 年長の男の子が「えんちょうせんせいのおにぎり コロコロしたのかなぁ」と話していたそうです。今日は パチパチと音を立てながら落ちてくるドングリもたくさんひろっていましたが 月寒公園の森の中や坂道で転がるドングリと「おむすびころりん」のお話しが重なったのでしょうか。

感性を刺激するものを受けとめる感受性が 豊かに育っています。

 

エスカレーター 「動く」「動かない」どっち?

今朝 朝バスで おめあてのお友だちの隣に座れなくて泣いていた子どもが 泣きやんだかと思ったらクイズを出していました。

「エスカレーターは うごくでしょうか うごかないでしょうか?」

答えはどっちだと考えますか?

クイズを出した子どもの答えは「動く」 しかし 何人かの子どもが「動かない」という答えを言いました。それぞれの子どもたちの答えと考えはヒジョウに意味深いのです。

きっと 多くの大人は「動く」と答えるでしょう。そう、エレベーターやエスカレーターはその一部のカーゴや階段と手すり部分が動いて人を運ぶ機械(装置)だから。しかし、エレベーターやエスカレーター自体が建物や施設で移動するかといえば「動かない」ことは誰もが共通する答えでしょう。考える視点/観点が違えば答えも当然異なります。

つまり クイズの出題者の意図とは別に 答えとしては両方「正解」なのです。

この問題と同じような設問が OECDの世界統一学力テストの代表的な問題の一つにあります。いわゆる「らくがきの問題」といわれるもので 壁の落書きについて 風紀を乱すので落書きはいけないという主張と 芸術性の面からもすべてを排除すべきではない という2つの主張のレポートを読んで課題に答える という設問です。

先日 小学校の公開授業で 5年生が模擬討論(ディペード)を「動物園の動物は幸せか不幸せか」というテーマで行っていましたが ことばや表現は稚拙でも 生活に関係した視点での美晴の子どもたちの主張と論点は ひけをとらない楽しい話し合いでした。

 

月寒公園小遠足

今日は今週に入ってからの連日の雨もあり 出かけることができるか心配していた月寒公園への小遠足に出かけました。幼稚園を出たとたん パラパラと予期せぬ雨が降りましたが すぐにやんでくれてお天気になりました。

週末に月寒公園の改修に関してのアンケートをお願いしましたが きっとお家で子どもたちと公園の遊具が話題になったのではないでしょうか。たくさんのご回答ありがとうございました。私が子どものころとかわらない丘の遊具で美晴の子どもたちもたっぷりあそびました

 

 

 

 

 

遊具ばかりでなく 丘で走り回ったり 大雨でできた水が流れた後の溝などでもあそんでしましたし ナラの木の下ではドングリをたくさんひろっていました。

帰りに 月寒小学校によって 校舎内を少しだけ探検してきました。ちょうど 給食の時間でしたが「しょうがっこうのキュウショクはあたたかいんだって…」と兄姉が小学校に通っている子どもが話していました。

 

 

 

 

 

 

教頭先生が「今度 給食を食べてみませんか?」とおっしゃってくださったので アレルギーのこともありますが 小学校の給食をいただく機会を設けようかと考えています。

本当にいつも細やかなご配慮をいただく月寒小学校の先生方に感謝!!です。