あたたかなまなざしに見守られて(第49回大運動会から)

心地よい疲労感の中で、幼稚園で行う運動会の意味を考えてみました。

美晴幼稚園では教育課程の中に様々な行事が位置づいていますが、行事の日のために行うものは一つもありません。言い換えると行事に向けた取組みと行事の体験が子どもの育ちに意味ある経験(体験の積み重ね)となることを目的としています。

例えば、年長青バッチグループの競技や表現は何度かの指導で習得できるような内容ではありません。ファイティングGOの縄跳びや平均台を渡ること、そして網をくぐることは発達が一定の段階に進んでいないと、どんなに指導を受けても何度練習しても出来るよになるものではありません。(人間が二立歩行することや補助輪なしで自転車に乗れるようになれることと一緒です)

《イマジメイトの取組みについては、後日、写真付きで詳しく紹介します。》

5歳ころになると身につくことができる内容を、生活やあそびの中に取り入ればがら、最後の仕上げ?として身近な目標を設定してあげること。前にも書きましたが、幼児期の大切な運動の面でも発達課題である協調性や調整力は、身体機能と知性・情緒が総合的(バランスよく)条件が整ってはじめて実現するものだからです。

他の学年の競技や表現も同じですが、とりわけ年少ピンクバッチや新入園の子どもたちは、上手下手とかできるできないとかではなく運動会の一日を元気に過ごすことで十分花丸に旗を何本たてても良いくらい褒めてあげたいことです。年長青バッチになると、運動会後も公園であそぶ元気が残るほど、本当の意味での基礎体力がついていきます。

人間は、多くの人に見られることを意識できるとストレスを感じ、緊張や不安も増幅されます。そんな姿は年少・中の姿にはっきりとあらわれていましたね。一方でそのような経験を重ねることで、ストレスを良い方向でとりこみ、自分や自分たちの励みややりがいに転化できるものです。(年長青バッチや進級児の姿にあらわれていました)

緊張や不安の体験を苦い思い出とせずに良い経験として次にいかせるには、今日の運動会の雰囲気が必要だとつくつく感じました。終始、どの子どもへもあたたかなまなざしと応援の拍手や声掛け。そして、一人一人の子どもそれぞれのがんばりをきちんと認めて褒めてあげるやさしさ…。ご参観いただいたお一人お一人の思いが、子どもたちに大きな励ましを与えて、これからの成長の糧となることでしょう。

ご参加いただいた親子遊戯やサイコロころころでは、お父さんお母さんと子どもたちの笑顔がはじけていました。そして、祖父競技の整然とした姿。紅組が一矢報いたお母さんの玉入れ。お父さんお爺ちゃん(おまけにお兄ちゃん)の綱引きの迫力は、きっと子どもたちに良い見本として強く印象に残ったことでしょう。

卒園生ばかりでなくたくさんの小学生にも参加してもらいましたね。それぞれ素敵に大きくなっている姿、とってもうれしいです。

それから、3月に函館にお引っ越ししたお友だちも、いくつかの競技に参加してくれました。皆、再会をよろこんでいましたね。卒園したしないにかかわらず、美晴に関係した皆さんにとって居心地の良い場所であり続けたいと思います。

【写真は保育アルバムにUPしました。】