”いのち”への向き合いかた

幼児期の子どもたちと共にする生活の中で ”いのちあるもの”との向き合い方 付き合い方をどのように考え実行すれば良いのか。 

なにより ”いのち”ある存在は一つの例外なく 尊重される ということが原理です。

しかし 現実の生活や子どものあそびの中では その原理にそぐわない 多くの矛盾が並存します。虫や動物も その種類によって人間の扱い方 かかわり方は違います。害虫はあたりまえのように殺され カラスは嫌がられたり敵視されたりします。いのちあるのは同じだから 害虫も殺さずに生かしてあげようね とは残念ながら 出来かねます。

それらのことを踏まえながら 幼稚園や家庭など同一の集団で過ごす場合には その集団内での一定の価値観に基づいた共通理解や具体的な行動が求められます。(いわゆる文化)

昨日 保育後のカンファレンス(保育事例研究会)では 先生方で話し合いがもたれました。

もちろん これが絶対に正しいという答えなんか どこにもありませんし だれも持ち合わせていません。

大事な事は どこに結論を収れんさせるか ではなくて 思いを寄せて話し合う事。その中で自分の考え 他の保育者の考えが再認識できるから…。

園長から話したことは 「難しいテーマほど 単純(シンプル)に整理することが大切だ」ということです。

いのちあるものは どんな動植物でも(もちろんモノでも)乱暴にあつかうことは慎むこと。→丁寧に(やさしく)かかわりたい。

その上で 花壇や庭樹など大事に育てられた草木は 断りなく摘んだりとったりしないこと。

タンポポなどの野草も 愛でたり飾ったりあそびに使うために摘んだりぬいたりする時は 必要最小限にとどめて 無駄に いのちはいただかない こと。

蟻を踏み殺してしまったような時は 少し考えてみよう。

いのちに気づき 失われたいのちに思いを寄せること。

保育(子育て)は 予測不可能な出たとこ(ライブ)での真剣勝負 基本的な枠組みをもって あとは自分の感性で真剣にまっすぐに子どもと向き合って 子どもなりに その事ができるように導きたいものです。

【園長 東 重満】