つくりつくられて

先週の保育記録を読んでいて 年長青バッチグループの記録の中に

「年長グループで幼稚園での生活をふりかえり自分の思いを発表し合っていると 『いまはなかよしだけどいっぱいケンカしたこともあった…』「ともだちはきらいだったけど…』と語っている子どもの姿に成長の跡を感じた…」

という保育者の記述がありました。

この保育者の記録を読みながら 今年の年長も 毎日の生活やあそびで 友だち 保育者 自然 出来事 など さまざまな出会いを通して自分と他者との双方向の具体のやりとりの中で それぞれの「わたし」「ぼく」をかたちづくってこれたと確信しました。

「ともだちがきらいだった」子どもは 友だちとコミュニケーションをとることがとても苦手でした。でも今はみんなのことが大好きではないかも知れないけれど 大嫌いではないと自覚しています。そして 気持ちが通う友だちと過ごす心地よさを知り 仲良くあそぶことを楽しんでいます。

この子は 人生を通してとても大事な事を受け入れ獲得することができました。

このようなことは 保護者や保育者が一方的に押し付けたり強要したところで 子どもは本当の意味で身につけられるものではありません。

毎日の生活で 人間関係ばかりでなくあらゆる状況の中に対話(最近のはやりの言葉で言えばインタラクティブな関係)がまもられていることで 自分も自分のまわりも 「つくりつくられる」ことの積み重ねがうまれ その過程の中で子どもの社会性や創造性が育まれます。

卒園を目前にしたこの時期の子どもたちの話し合いに 「自分の成長の軌跡」が自然に出てくることは 成長の証であり 本当に素敵なことです。

先週 水ぼうそうとインフルエンザに罹患した子どもが目立ちましたが 金曜日にはほぼ終息した感があります。いよいよ今週の金曜日が卒園式、終業式です。

最終の保育日まで 子どもたちの育ちを支える保育に徹します。