「対話」の一つのかたち

幼児期の子どもが対話(双方向のかかわり)の中でこそ 豊かな育ちがある事は 様々な機会でお伝えしていることでもあり 美晴幼稚園の保育で最も大切にしていることです。

ヒトが地球上の生命体であって 自然の一部である以上 周囲の環境との双方向のかかわりがあってこそ その生命は維持されます。

そのことを前提とすれば 時間と空間とかかわる対象という条件がそろっていれば 子どもは自ら周囲の環境と双方向にやりとりするものです。

しかも 自然を相手にしていると その厳格な秩序を内在した多様性と複雑さに 人間の力では如何ともしがたい現実があることも 自覚の有無にかかわらず 意識します。

ここまで 簡単なことを難しく書いてしまいましたが 今年の秋の遠足は お天気という自然の気まぐれで延期となりました。そして 翌日 思いがけない好天の中 動物園に出かけることができました。保育者の記録では 子どもたちの期待は延期されたことによって 一層高まったようです。

そう このことだけでも 子どもは自然と対話しているんですよ。

いえ もっといえば 予定は人間の勝手。気まぐれなのは自然ではありませんよね。本当は お天気と対話しながら人間が行動すればいいだけのことです…。

運動会もそう(というか運動会という行事をどの様に位置づけて保育しているかで見解は違いますが) 雨で中止や延期になることで 大人の予定や思惑は大きく狂わされますが 子どもは どんなに多くの人々の願いや思いが寄せられても 自然の気まぐれを操作することはできないことを思い知らされるでしょう。 

そして 気持ちをたてなおして 自然にあわせた日の運動会にのぞむ…。

長~い目で見ると この様な経験も人生の中では貴重です。

様々な事情や理由があって 運動会を体育館などの屋内で予定通り行う園が増えているようですが ドンリュウは どうしても ツマンナイことしているなぁ と思ってしまいます。