春日山(園長便り)30号から

【保育参観有難うございました】

30日は今年度最後となります保育参観がありました。悪天候の中、保護者はじめご家族の皆様にご来園いただきありがとうございました。それぞれのクラスで皆で参加できるゲームを楽しみましたね。どのクラスも笑顔がいっぱいで楽しそうでした。

この頃になると3月で卒園してゆく年長のお友だちへの想いが募ります。どうしても入園当初の姿を重ねてしまいますが、残りの2カ月間、卒園の日まで一日一日大切にしっかり保育を全うさせていただきます。

【園長からのお話し】

今年も保育参観の案内に質問用紙をつけてお配りしました。3件ご質問やお願いをいただきましたので、そのことについてお答えさせていただきました。

まず、入園式と始業式を分けて入園式は週末に新入園児とその保護者で行っては?というご意見には、保育のスケジュールや小中学校の入学式との兼ね合いもあって、基本的に毎年10日を入園式に決めて早めの周知をしている旨、お話ししました。それから美晴は進級児と共に入園のお祝いができることも大事なことだと考えています。かつて進級児の始業式を前の日に行って新入園児を迎えたことがありましたが、やはり共にお祝いし同じく一年のスタートを切る方が子どもなりの気持のけじめがあるようで良いと考えています。

【親子のコミュニケーション】

父親の子どもとのかかわりについては、時間の長さとか特別な事ではなく「質」について考えてみてはどうでしょう。幼児の父親は人生の中でも仕事が忙しい時期と重なります。子どもが目覚める前に出勤し寝ついた後に帰宅したり、出張や単身赴任が多かったり…。時間の長さや特別な事にこだわるとそれだけで負担感が増すでしょう。

大事なのはありふれた子どもとの時間を「共有」すること。一緒にいるだけで互いに様々なことに気づくはずです。そして、子どもがまわりの事象をどのように意味ある世界として受けとめているか。自らかかわろうとしているか。そのことが少しでもわかると子どもの「いま」と「育ち」がみえてくるはずです。

【なによりも共感すること】

親が子どもを叱るとき、どうしても感情的になって、伝えたい事が子どもに届いているのか疑問に思われることはよくありますよね。何かうわのそらだなぁ。とか、へらへらしている。とか…。でも、子どもが大人の感情をうまく受け流せることも子どもにとっては成長の証しともいえます。

大人として気をつけたいのは、つい感情的に怒ってしまうと、伝えたいことよりも「また、おかあさんおこってる」という事の方が強化されてしまい、本当にわかってほしい大事なことが子どもに伝わらないことが多いということです。

裏返していえば、感情ほど伝わりやすいものはない。といえます。人間は命を授かった瞬間から言葉を介さないノンバーバルなコミュニケーションがはじまります。言葉を交わせないあかちゃんでも、大人ともあかちゃんどうしでも感情のやりとりができます。共感する力は生後9カ月頃から飛躍的に高まります。共感とは感情を共有すること。素朴に同じ時間と場を共にすることから共感ははじまります。紙幅がなくなりました。続きは次号で。