美晴の家保育園がめざす保育

今日(23日) 美晴の家保育園の札幌市子ども未来局による視察がありました。

前回から保育のクラス(学齢)事の中・長期および短期の指導計画と評価の整備が問題になっています。

美晴では0・1・2歳児の乳幼児の場合 一人一人の成長・発達の実態把握とその事実に寄り添っためあてのもと丁寧なかかわりをたいせつにして その個々の保育を紡ぎだしながら小規模保育ならではの少人数での集団で 互いに刺激し影響しあう環境の中で集団としての成長が織りなされ より豊かな成長・発達を保障することを目指しています。

言い換えれば大きな家族(お家)で 子ども保育者も育ちあう保育。

そこでは クラスや学齢?毎の集団としての計画や評価はあまり意味をもちません。

カンファレンス(学会)のおり視察したスェーデンでも昨年訪ねたニュージーランドでも 0〜2歳までの乳幼児期にクラスや集団での目標や評価についての視点は皆無でした。

フランスでは2000年代に調査研究や熟議を経て 集団での幼児教育の有効性は2歳後半からと整理され制度やナショナルカリキュラムに位置付けられています。

日本の保育所保育指針やその解説でも 3歳以降とは一線を画して集団としての計画や評価の整備を進めることになっていますが 行政指導としては 集団としての計画・評価は整備しなければならないもの となっているようです…。

制度上 日本の保育士は年間数時間しか 子どもと非接触の研究・研修の時間は保障されておらず 計画や記録に要する業務も保育時間内(子どもの睡眠中など)で行うことになっています。(例えばニュージーランドは個人記録であるラーニングストーリーをかく時間ために子どもとの非接触の時間が週単位で保障されています)

現状からいって 私は保育士の業務は煩雑にすべきではなく 心身ともに子どもとかかわる時間を”充実”させ その質を進化させることの方が現実的だと考えます。

美晴がこの保育所を開設し乳幼児保育を実践するにあたって 研究者を含め多くの方々から受けた 「日本の保育指針のような最低基準に準拠したり行政指導に甘寝るような保育ではなく 一人一人の子どもとその家族の生涯にわたる幸福に貢献できるような保育を目指すべき…」 という叱咤激励を忘れずに美晴の家らしい保育を実現してゆきたいものです。いえ 今の美晴の家保育園のスタッフであれば実現できると確信しています。

とはいえ 幼稚園のように独自性が保障されていない保育所の運営は 行政との折り合い(行政の立場も理解できるので…)も不可避なので悩ましいものです。