世代をこえた追体験

昨夜 NHKの「SONGS」という番組で宇多田ヒカルさんの特集を放送していました。最初から放送を楽しみにしてチャンネルをあわせて観たのではなく たまたま だったのですが とっても興味深い話しが多く 本当に面白かった!

宇多田ヒカルさんの歌と同じくらい糸井重里さんとの対談や 井上陽水さんのコメントは非常に意味深く聴きました。

その中で 宇多田さんが周囲にあわせてばかりいると 自分の消息が消えて行くように思えて 活動を止めてみた…。そして 子どもを授かり育てているうちに これまでとは違うアプリーチで創作活動ができそうに思えてきた…。

突き詰めて行くと 自分の母親(藤圭子)の存在まで突き抜けて行く。自分が赤ちゃんで記憶がない時代の無意識な自分をなぞることはかなわなくとも 自分が我が子を育てながら 母はこんな時どうしていたのかと思いをはせていると 無意識な時代の自分が母を通してわかってゆく…。

世代を超えた追体験ってあるんだ…。それが人を救い幸福をもたらせ前を向かせる力もあるんだ…。本当に素敵で面白かった!

彼女はこんなことも自分に言い聞かせるように語っていた。まわりが自分のことをどう思っているか気にしていてもなんにもならない むしろ 自分を見失う…。”自分”というものをちゃんともっていないと何も始まらない…。

30歳を過ぎた彼女の世代がそのように自覚させるのか。彼女自身の人間としての成熟がそのように思考させるのか…。出演者の一言一言が私には意味深く面白かった。