未来へ向けた旅−3
スウェーデン ヨンショービングでのカンファレンス(ミニ学会)の一日のプログラムは 午前中3時間 午後4時間 研究者の研究発表か保育実践者の実践研究発表を行い その後プレスクールの視察 夕食会といった日程で進められました。
印象的だったのは 研究者(リサーチャー)と保育実践者(ティーチャー)の発表時間が均等に配分されていること また 両者が同じレベルにたって議論していることです。日本ではどうしても大学などの研究者が優位な立場になりがちですが…。
これは スウェーデンが国の政策として日本でいう幼稚園と保育所を一体化して 行政の所管を教育省(日本でいえば文部科学省)に一元化し 保育者を教員として研修権や給与等の待遇を保証し 社会的地位を高めたことが大きいのかもしれません。
それから 何より日本の現状と違うのは プレスクールのあり方です。
ライフワークバランス(家庭生活のあり方と働き方)とワークシェアリング(家庭内外の労働の分担)が進み 子育てを含めた家庭生活の充実と就労あり方の見直しと再構築が実現されている国では 乳幼児の保育施設の規模が小さいのが一般的で 今回 ドンリュウが訪ねたプレスクールでは在籍している子ども数が100名どころか50名を超える施設も皆無でした。
家庭での生活が保証されている上に 保育施設も小規模で一室の広さも家庭の延長に位置づく程度の広さで 調度品も家庭で使用されるサイズが基本です。そして なにより クラスサイズは小さく 一人の保育者が担当する子どもの数も年齢による違いは日本同様にあるものの 20名を超えることはありません。訪ねたプレスクールは3〜5歳児が通園する施設でも 20数名の幼児を6〜7名の保育者が担当していました。
左から 造形制作を中心に行うアトリエ ドラマプレイ(劇あそび)専用の部屋 そして ブロックなどであそぶ部屋 の様子です。
その他に 絵を描くアトリエ 絵本を読むコーナー ランチをいただく部屋 などが 一般住宅のようなつくりの建物に大小いくつもの部屋が連続して展開する保育環境を構成しています。
その具体的な印象は次回に…
2013年11月24日 9:08 PM | カテゴリー:どんりゅう園長のひとり言 | 投稿者名:どんりゅう