精・皆勤賞授与式

本来であれば 卒園式、修了式で授与する精勤賞、皆勤賞の授与式をおこないました。

美晴幼稚園では 今年度も4月から2月末まで 出席停止や公欠以外の欠席が5日以内であれば精勤賞 0であれば皆勤賞となります。

今年度は3年皆勤から1年精勤まで 合計47名のお友だちが受賞しました。ちょうど全園児の半分です。

ドンリュウ園長が幼稚園連合会の仕事をしていた時 札幌市医師会の乳幼児園医協議会の先生方と年一度交流会をおこなっていて その時 園医の先生方から 幼稚園や保育所での精・皆勤賞はやめた方が良いというお話しをいただいたことがあります。その理由は 病気をおして無理して登園することで 他の子どもたちに感染しかねないし その子のためにも良くない…。 臨時休園などの措置が講じられない保育所は特に考えてほしい ということでした。

これは もう20年程前の話しですが 当時は保育所でも精・皆勤賞はめずらしくなかった ということでしょうか。乳児が増え 開所時間が長くなり日数も増えた今の保育園ではどうなのでしょう。

当時 美晴幼稚園でも精・皆勤賞を無理しても受けたくて 体調が悪いのに 出席したことにするために出席シールをもらってすぐに帰宅するケースも見られていたので 真剣に精・皆勤賞のあり方を考え場合によっては廃止しようと考えました。

美晴幼稚園の場合 病院や療育のために定期的な通院などで幼稚園を欠席する場合もあるので この賞はなじまないのか とも考えました。

また 当時は 子どもにとって幼稚園や学校は義務的に通う場所ではないので 子どもの意思にそって 行きたい時に行けば良いのだから 精・皆勤賞なんて意味がない という考え方も よく耳にしていました。

それらの意見をしっかり受けとめて 子どもが幼稚園に通う意味を考えました。

幼稚園や学校に行くということは 「ハレ(お祭りや儀礼など非日常の行事)」のことだ と考えれば 行きたい時に行けば良いのかも知れません。

しかし 幼稚園や学校に通うことが「ケ(日常)」のことであれば 気が向かなければそっぽを向いて良いということにはならないでしょう。

’80年代の後半以降 学校を「日常」あるいは「生活」と切り離してしまったあたりから 子どもたちや教師を中心に 保護者や地域を含めた 子どもの生きるかたちに歪みが出はじめ 結果的に子どもたちを生きづらい状況へ追い込んでいるように ドンリュウにはみえます。

日本の幼稚園では戦前から 幼稚園での保育の営みを 家庭や地域と連なった子どもの「生活」として大切に位置づけて 今日に至っています。

だから ドンリュウは こころとからだを整えて 幼稚園に通うこと そのこと自体に大きな意味があると考えています。

日常の中に 新しい出会い 発見 驚き そして 学び があります。

美晴幼稚園では 一見 ありふれているようにみえる「日常」の積み重ねを大事にしたいと考えていますし お休みが少なかったお友だちをみんなで認めることも大事にしたいと思います。