園長の仕事

今日 10月に山形市で行われた東方地区教員研究大会の教員免許状更新講習の試験答案の採点を終え 今年度の免許状更新講習の講師の仕事が終わりました。

平成22年度に教員免許更新制が本格実施される前から 全日本私立幼稚園幼児教育研究機構の立場から幼稚園教諭のこのことにかかわり その縁?で今でも年にいつくかの講座を担当させていただています。

免許更新講習では試験が必須となっていて 講座開設者が定める基準に達しないと講座の修了証が発行されません。つまり受講者全員が真剣に試験問題の答案を書きます。

毎回 35歳 45歳 55歳を迎える(10年毎の更新なので)受講者の答案には その経験の豊富さもあって 講師の私の方が学ぶことがたくさんあります。もっと言えば こころ震わせながら(感動しながら)採点させてもらうことが多々あります。

東京での政策に関する必修講座 北海道での砂場を取り上げた選択講習 そして 山形での公開保育を参観し保育記録をテーマにした選択講習 いずれにおいても ほとんどの受講者が出題者である私の意図をはるかに凌ぐ答案をよせられました。その中に 非力だった新任のころから現在までの自らの保育を謙虚に省察して 十分力量をそなえた今なお真摯に明日の保育にのぞもうとする保育者ばかりであることに 大げさにいえば 日本の保育の水準の高さを実感し 美晴幼稚園もさらに努力し続けなければならないと心をあらたにします。

それから 今年度に入り 文部科学省の障害者差別解消法ガイドラインの検討委員会 子ども子育て支援新制度の所管三府省(内閣府 文部科学省 厚生労働省)が検討を進めている 教育・保育施設等の重大事故防止ガイドライン策定の委員会の委員の仕事をさせていただき 今月末からは文部科学省が10年ぶり改訂する (幼稚園、)小・中・高等学校等における発達障害の可能性のある児童生徒等に対する支援体制整備ガイドライン策定に関する検討会の委員の仕事をさせていただく予定です。

いずれも 全日本私立幼稚園連合会や研究機構から推薦され 私立幼稚園である美晴幼稚園の園長の立場で仕事をさせていただいています。その全てにおいて 美晴幼稚園での経験に基づきながらも それぞれの会議では現場から参加している委員は私一人であることが多いので 小学校就学前の幼児教育・保育の実践現場に身を置く立場全体を意識して発言するように心がけています。

これから始まる 発達障害の可能性のある児童生徒等の支援体制整備のガイドラインでは はじめて幼稚園における内容が示されることになっているので 責任の重さを実感しています。

教員免許状更新講習の仕事も 国の検討会議の仕事も その様な機会を与えていただけることに感謝しながら 関係する人々 特に子どもたちにとって意味あるものになるように全力を尽くしています。その過程で素晴らしい出会いがあり多くの知見や見識に触れ そのことが自らの力となり 美晴幼稚園の保育になんらかのかたちでいかされています。

その様な仕事は幼稚園を留守にすることになってしまうのですが 美晴幼稚園の園長としての大事な仕事でもある と考えています。

そして その経験を 自分や自分の園ばかりでなく 地域にシェアできるうように心がけてゆきたいものです。