織りなされ結ばれる保育

ワクワクひろばに向けての取組みは 2学期のテーマである関係(コミュニケーション)づくりの柱になります。

それは 一人ひとりの子どもの思いやアイディアが存分にひろがり 保育者がそれらの思いを織りなし結んで行く(組織化する)プロセスです。

子どもはアイディアを好き勝手に散らかします。後先気にせずに散らかせられることが大切です。でも それだけではいずれしぼみます…。それぞれの思いを大切に紡ぎながら(複数の糸を秩序を持って整理しながら) 織りなしてゆく(組織化する)ことで みんなが面白がれ楽しめるものにかたちづくられてゆく…。

子どもの奇抜さ多様さやわらかさに 意志や規則性といった秩序を つまらなくならないように吹き込んでゆく…。

保育の真骨頂といわれるものが そこにはあります。

だから 安全管理や保護者との関係づくりのためだけではなく 保育者には「常識」が備わっていなければ 子どもを豊かな保育に導くことができないのでしょう。

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先週 それぞれのチームで保育者が子どもたちの発想によりそいながら制作をしたり ドラマプレイ(ゆめチームは子どもの発想を丁寧に取りあげ恐竜をテーマに)を楽しみました。子どものアイデアを保育者が整理する様子は黒板などに痕跡をみることができます。

そういえば 今日ドンリュウが観に行った「君の名は」という映画にも そんなモチーフがありました。(実は我々の前にこの映画を友達と鑑賞した高校生の娘におしえてもらったことだけれど)

物語の背景に 現代の都会といなかの暮らしぶりがうつしだされています。飛騨高山の山村の神職(神社)の家の娘たちは 祖母から祭祀や組紐づくりを通して 時空をこえて互いに結ばれることによってかたちづくられるコスモス(大きな意味での秩序)について伝えられます。そこには 日本らしさ(良さ)が隠喩として存在します。(このことに娘は気づき だから多くの人たちにこの映画は観られるのだ と言います)

おもしろいなぁと思った。こんなことは今の若者にはあまり受け入れられないと思っていたけれど そうでもないらしい…。

美晴の保育に通底して大事にしていることは 同じ様なことです。

文化(価値観に基づいた行動様式)を基盤に「織りなされ結ばれる」こと。美晴では しつけという小さなくくりをこえて 豊かな暮らしをかたちづくる基本だと考えています。