12月2015

良い年をお迎えください

今年一年ありがとうございました。

園長便りの「春日山」に 毎年 夏・冬休みに前後して 吉野 弘の「生命は」という詩を掲載させていただいています。

生命は

自分自身だけでは完結できないように

つくられているらしい

花もめしべとおしべが揃っているだけでは

不充分で虫や風が訪れて

めしべとおしべを仲立ちする

生命は

その中に欠如を抱きそれを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分他者の総和

しかし互いに欠如を満たすなどとは

知りもせず知らされもせず

ばらまかれている者同士

無関心でいられる間柄

ときに

うとましく思うことさえ許されている間柄

そのように 世界がゆるやかに構成されているのは なぜ?

花が咲いているすぐ近くまで

虻(あぶ)の姿をした他者が

光をまとって飛んできている

私も あるとき

誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき

私のための風だったかもしれない

 

どんどん窮屈になっているようにしか見えない子ども達の育つ道程、子育て環境、そして近頃の社会のあり様を含めた子どもを取り巻く状況を思うとき、この詩の意味が胸に深くしみます。

「…世界は多分 他者の総和…」依存や支え合い、「お互い様」の関係がそれぞれの生活を豊かにし互いの関係に潤いを与えてくれるのでしょう。その事が、今どきの子育てにも教育にも社会にも欠如していることだと私は考えます。そして、富や危機危険の偏りも世の中を歪ませているのかも知れません。紛争や対立は途切れることなく世界のどこかで悲惨な現実を重ねています。

生命は不完全さを互いに補い合い、全体の総和の中で成立するもの…。吉野弘さんの「生命は」という詩は、現代の風潮の対極にあるのではなく、その悩ましさをも包含する大きな寛容さと謙虚さがあります。

年末年始 いつもにも増して子どもと共にする時間がふえることと思いますが、その中で、必ず新しい気づきや発見があるはずです。(それは親にとって良い面も悪い面も…両面あるはずですが…)。

もし、今まで自分が見過ごしていた子どもの姿があった時には、いちいち指摘し叱るのではなく、そこを仲間に補われ支えられて今の我が子の姿があることに思いを寄せてほしいです。

そんな一面はどの子どもも必ず持ち合わせていますから…。

それでは 良い年をお迎えください。

 

今年の保育を終えました

昨日の終業式で今年一年の保育を終えました。

今年も美晴の子どもたちは全体的に欠席は少なく感染症の大きな流行もありませんでした。

私は 現代の環境では 子どもが幼稚園や学校に毎日通えることは 当たり前の様で当たり前ではないと考えています。

子どもも保護者の皆さんも職員も 身体とこころの状態を整えて意欲をもって幼稚園に通えることを 来年も大事にしたいと思います。

それは こんな地道な取組みから 充実した保育の営みがうまれてくるからです。

冬休み中 大きな事故や病気・ケガにあわないよう願っています。

今年も一年間ありがとうございました。 【園長 東 重満】

どうしてもみてほしい!

朝のホールあそびで年長青バッチの女の子がお友だちと協力してとっても高い家(塔)を積み上げていました。

玄関で子どもを出迎えていた合間に小学校の教頭先生からお電話があり職員室で対応していたら ホールとの間のドアを静かに開けて小さな声で「えんちょうせんせいちょっときて…」と…。(普段はあまりこんなことをドンリュウには言わないお友だちなんだけれど)

ドンリュウが電話をしながらうなずくと「かならずきてね…」といってドアを静かに閉めて行きました。

電話を終えてホールに出てみると ドンリュウが手を伸ばしても届かない程 高くまで積み木が積んであるお家の塔がありました。その傍らに立って嬉しそうな顔のお友だちの表情は何とも言えない素敵なものでした。

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工夫に工夫を重ねて積んだ姿をどうしても見てほしかったのでしょう。

おしえてくれてほんとうにありがとう!!

美晴幼稚園は明日が終業式。お部屋の片付けやお掃除もしっかり出来た様ですね。

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美晴の家保育園を設置します

22日に開催された「札幌市子ども子育て会議認可・確認部会」において 私たちの学園から設置認可の申請をしていた地域型保育事業小規模保育事業A型(保育園)「美晴の家保育園」の来年4月1日からの開設について承認されました。

この保育園は平岸6条17丁目にある「セカンドスクールこぐまの森」の敷地の一角に保育施設を新設するもので すでに基礎工事がスタートしました。

施設の整備については 非常に短い期間の中での新築工事となりますが ケント・ハウス株式会社の皆様に全社的に応援していただいて工事を進めるものです。

この保育園は0歳〜2歳までの定員19名で 家庭的な保育を乳幼児の生活に配慮した良質な施設環境とこぐまの森の屋外環境の中でゆったりじっくり進め 希望する場合は3歳から学園内の連携施設である美晴幼稚園に入園できる保育園です。

現状の現場の様子と計画模型です。

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詳細は追ってお知らせします。

12月うまれのお誕生会

今日は今年最後のお誕生会。10月にお祝いできなかったお友だちを含めて10人のお友だちと3人の先生のお祝いです。

月例のお誕生会の今日が自分のお誕生日と重なったお友だちがいました。もちろん 既にお誕生日が来ているお友だちも 24日のクリスマスイブがお誕生日のお友だちもいます。クラスではそれぞれお誕生日にお祝いしますが 園全体でお祝いする月例でのお誕生会も子どもたちにとってもご家族のみなさんにとってもとてもうれしい会のようですね。

先生方からのプレゼントは「おやおやバースディカード」のお話しでした。

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クリスマス会

美晴幼稚園でもクリスマスをお祝いする会をしました。

まず クリスマスとはどういう日なのか 先生からのお話しと紙芝居で子どもたちに伝えます。

キャンドルサービスで愛の火を灯した後 ジングルベルの音楽にあわせてダンスをおどりました。

その後 今日は美晴幼稚園にサンタクロースが来てくださいました!!

給食の後 年長青バッチのお友だちがホールで床に付着したロウをはがしてきれいにしてくれました。

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クリスマスに向けてちゅーりっぷ−2

朝 ホールは昨日のままに…。

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ホールは子どもたちのお家があつまった街?に。1階のすみれとみつば組はサンタさんの工場でトナカイさんとサンタさんが準備を…。

子どもたちが寝静まったころ トナカイさんとサンタさんは子どもたちが待つお家へ…。枕元においてある袋にプレゼントを。

そして サンタさんたちは歌と合奏のプレゼントをきかせてくれました。

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クリスマスに向けてちゅーりっぷー1

クリスマスに向けて 今日と明日 ちゅーりっぷの活動です。

 

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ドンリュウ園長は火曜日の北海道監査委員事務局の外部監査 昨日の文部科学省の会議のための出張 そして今日は明日〆切の札幌市子ども未来局への提出書類などで 子どもからの誘いを断る始末…。

スナップは楽しそうにしてる場面をピックアップしただけですが なかなかおもしろそうな展開がみられますよ!

 

愛犬の死

11月の大雪が降った後 我が家のトイプードルがちょっとしたスキに逃げ出して(初めてのことですが)100メートルほど離れた保育園の玄関先にいるところを 学校に行く途中の長女が偶然見つけて連れ戻すという出来事がありました。

この犬は長女のたっての希望をかなえるために飼い始めた犬です。彼女はアレルギーがあって室内犬のいる家に行くだけで顔が腫れてしまっていたのですが 動物が大好きでどうしても自分の家でも犬を飼いたいといってききませんでした。当時 実家で柴犬を飼っていてなぜか実家やその犬には反応しなかったので 比較的に脱毛が少ない犬種を飼ってみることにしました。

実はこの犬を飼う理由がもう一つあって 実家で飼っていた柴犬が老衰で死んでしまい その柴犬と毎日散歩に出かけることが日課だった母の悲しみを癒す意味もあったのです。80歳を過ぎた母とタローが1日に数回ゆっくりとゆっくりと歩調をあわせて散歩する姿は ご近所の評判になるほどでした…。

実はこのタロー 二度と犬は飼わないと決めた両親の反対を無視して私がペットショップからもとめてきた犬でした。(つまり本当の飼い主はドンリュウ)しかし いざタローが家にきてみると私より父と母が可愛がり 間もなく実質的な飼い主は父と母になっていました。

先に父が他界した後も タローは柴犬の孤高さは残しながらも 絶えず母のそばに寄り添って生きていました。

そのタローが年老いて死んだ日 私は出張で札幌におらず 姉からの留守番電話への伝言で愛犬の死を知りました。そして 小学生から大学生になるまで飼っていたカメが死んだ時も実家をはなれて生活していたのでみとることができませんでした。いずれも いい大人になってはいましたが 私には本当に悲しくつらい思い出です。

最近 幼稚園でこんな出来事がありました。

自宅でちいさい頃から飼っていた愛犬が死んでしまい その悲しみをかかえたままで登園してきた年長の男の子がいました。あらかじめお母さんはそのことを保育者に伝えてくださっていたこともあったようですが だれの目にもいつもの◯◯◯くんではなかったようです。

見兼ねた安保先生が 「なきたいときにはないていいんだよ…」と語りかけたら 堰を切ったように いままでみたことがないほど大声をあげて泣きじゃくったそうです。そして しばらく経つと いつもの様子に戻って過ごしたようです。

その後も いつもながらのやんちゃさと 小さな子どもへのさりげない優さをみせる◯◯◯くんの様子が 保育記録で報告されています。

人間は幼児期(4、5歳)から死生観が芽生えます。自分はどんな存在で いずれどうなるのか…。生きるということ 死ぬということはどうゆうことか…。

小さな子どもがそんなことを… なんて絶対大人は考えてはいけません。子どもの不安や疑問をきちんとうけとめ 真面目に向き合うことが大切です。

子どもは幼いながらも 身近な動物や人の死を通して 何かを感じとり 自らの死生観をかたちづくっています。

そうやって 子どもは人間として育ってゆくのですね。

 

保育のキセキ

玄関には毎日その日の一枚というポートフォリオがあり玄関ホールにはみはるカレンダーで写真暦をみることができます。

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保育者はその他にクラス毎に写真付きの保育記録をとり グループ活動があったりワクワクひろばのようなチームでの保育があった場合はグループやチーム毎の保育記録をファイルします。

そこには いま ここ の子どもの成長の日々が事実として記録されています。(この日のポートフォリオの担当は新任の田辺先生ですが 子どもの1日をしっかりピックアップして保育者の思いと願いがつづられています。)そして 時には保育者と子どもの課題もつづられます。

他の若い保育者も同様に子どもの事実に向き合い みんなで手をたずさえてこころを一つにして前に向かって保育を進めています。