コミュニケーション

自由研究2

前の号の ”だんごむし” の自由研究どうでしたか?

ドンリュウはいくつかの大学の授業を担当させてもらっていますが その大学ということではなく 今の大学の学部生の卒業研究とくらべても まったくそん色ない(場合によっては大学生の研究より質的に豊かも知れないけれど…) ”研究”のかたちと内容に整理されていると考えます。

しかも この自由研究はほぼ 小学校の夏休み期間中に観察や実験が計画的に実行され 結果と考察がまとめられているのですよ。大変な集中力です!(きっと ももはちゃんだから たくさんあそんでもいたと思うけれど…)

産卵と脱皮の観察を通して だんごむしの特徴を体験的に理解し 調べ(文献研究)を進める過程で ダンゴムシの歩き方について 歩き方(進む方向)を交互に変える 「交換性転向反応」 という特性がある事に興味・関心が高まったようです。

じゃ その面白い特性が自分の周囲にいるダンゴムシでも同じかどうか調べてみようとするわけです。

まず 行動の特性を確かめるための実験装置から自分で考えます。

次に 実験方法はその特性の有意性と普遍性を立証するために できるだけ多くのサンプル数と 個体の違い(種類)を確保します。

そして 合計450回におよぶ実験を根気づよく行い データをデジカメなどで記録します。

その上で 性差や体格差などによって違いがおこるのか 等についても確かめるために 実験結果を掛け合わせ(クロスさせて)分析することも行っています。

このことからも 興味・関心の根がしっかりはられた上で お父さんやお母さんの協力も得ながら 自分の豊かなイメージを着実に 「研究」というかたちにしています。見事ですね!

この時期 卒業などの節目を機に 賀状のやりとりや伝え聴きで 卒園生の近況が直接・間接に伝えられます。

卒園生が 様々な経験を踏まえて 自分の将来の展望をしっかり描き 自ら進路を拓いていることが 何よりうれしいです。

これからも 陰ながらエールを送り続けます!!

 

自由研究

小学生は冬休みの残りが1週間をきり 宿題や自由研究の整理をしている(場合によってはラストスパート)ころでしょうか。

前にこのブログで紹介した 卒園生の夏休みの自由研究ですが 冬のディキャンプに写真をもってきてくれました。(現物は円山動物園で展示されていたそうです)

その場ではメガネがなくしっかり読む事ができなかったのですが しっかり読み込んでみると ”感動” する研究発表でした。

本人にはことわっていませんが 公的な場所で発表されていたものなので 美晴幼稚園のブログにも掲載させてもらいますね。

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研究は 問題の所在(なぜ取り組むのか 興味や関心 ねらい) 手続(やりかた) 結果(やったこと) 考察(わかったこと 自分の考え これからの課題や目標) が整理されていることですが だんごむしの研究 とってもとっても素敵でカッコいいね!!【ドンリュウ】

 

保育の充実のために

幼稚園は5日から 預かり保育と日直の職員により業務がはじまっています。昨日(6日)は休み番の職員も出勤して ディキャンプの準備をしました(ガリバーまで行きは雪道を歩いていったらしい)。きっと存分に楽しいあそびが繰り広げられますよ!

幼稚園教諭(に限らず学校の先生)は課業期間はよほどのことがない限り休みをとることはないので 夏・冬休中に年休などを含めて一定の休暇をいただきリフレッシュすることが大切です。

また 休暇とあわせて保育がお休みだからこそ 研修や研究に集中して取組んだり 保育の記録やふり返りを整理することも大切になってきます。そうゆう意味でも 幼稚園に長期休業があることは保育者の力量を高めたり保育実践を豊かにするためにも欠くことのできない時間だと考えます。

園長も5日は北海道教育庁(教育委員会)の教育政策課の課長と主査の方が来園され 国のモデル事業として北海道が進めている幼児教育推進事業について意見交換し本道の取組みと方向性を理解する機会をいただきました。

昨日(6日)は文部科学省の合理的配慮普及推進セミナーに参加しました。今回は対応指針やガイドラインの素案づくりに参画した立場ではなく私立幼稚園の一園長として 国が進めているインクルーシブ教育システムや合理的配慮の実践について新鮮な気持ちで理解を深める時間にする考えで出席しました。好事例として報告された 教育委員会や小学校 中学校 高等学校での具体の実践に 新たな気づきや学びがあり また 幼稚園を卒園した後の課題と幼稚園としてできることを理解する機会となりました。

最後のグループディスカッションでは 小学校 聾学校 高等学校 そして幼稚園の私という 学校種が違う管理職のグループでの話し合いでしたが それぞれの学校種での課題を知ることができ 幼稚園と小学校や支援学校との接続の課題や展望も確認することができました。

研修会を通して印象に残ったのは 先進的に取組みを進めている地域では 障がいの有無を問わないのは当然として 不登校やいじめ 家庭の事情や 外国籍など外国とつながりが深い子どもを含めて 困難がある子どもの生活と学びを保障することを 支援教育の目的にして すでに実行している事実です。

北海道は 人権教育を含めてこの面で意識や取組みが 著しく遅れている地域だということも あらためて認識させられる機会でもありました。その中で美晴はどのように歩みを進めるのか 冬休み中の園内研修で職員皆と共有したいと考えています。

園長 東 重満

 

生命は

生命は (吉野 弘)

生命は

自分自身だけでは完結できないように

つくられているらしい

花もめしべとおしべが揃っているだけでは

不充分で虫や風が訪れて

めしべとおしべを仲立ちする

生命は

その中に欠如を抱きそれを他者から満たしてもらうのだ

世界は多分他者の総和

しかし互いに欠如を満たすなどとは

知りもせず知らされもせず

ばらまかれている者同士

無関心でいられる間柄

ときに

うとましく思うことさえ許されている間柄

そのように 世界がゆるやかに構成されているのは なぜ?

花が咲いているすぐ近くまで

虻(あぶ)の姿をした他者が

光をまとって飛んできている

私も あるとき

誰かのための虻だったろう

あなたも あるとき

私のための風だったかもしれない

 

この冬休み前には掲載できませんでしたが、学期末の春日山にこの吉野弘さんの「生命は」という詩を掲載します。どんどん窮屈になっているようにしか見えない子ども達の育つ道程、子育て環境、そして近頃の社会のあり様を含めた子どもを取り巻く状況を思うとき、この詩の意味が胸に深くしみます。

「…世界は多分 他者の総和…」依存や支え合い、「お互い様」の関係がそれぞれの生活を豊かにし互いの関係に潤いを与えてくれるのでしょう。その事が、今どきの子育てにも教育にも社会にも欠如していることだと私は考えます。そして、富や危機危険の偏りも世の中を歪ませているのかも知れません。最近のテロの連鎖…。紛争や対立は途切れることなく世界のどこかで悲惨な現実を重ねています。

生命は不完全さを互いに補い合い、全体の総和の中で成立するもの…。吉野弘さんの「生命は」という詩は、現代の風潮の対極にあるのではなく、その悩ましさをも包含する大きな寛容さと謙虚さがあります。冬休み中、いつもにも増して子どもと共にする時間がふえることと思いますが、その中で、必ず新しい気づきや発見があるはずです。(それは親にとって良い面も悪い面も…両面あるはずですが…)。もし、今まで自分が見過ごしていた子どもの姿があった時には、いちいち指摘し叱るのではなく、そこを仲間に補われ支えられて今の我が子の姿があることに思いを寄せてほしいです。

そんな一面はどの子どもも必ず持ち合わせていますから…。

そして 子どもは未来に向かって生きていますが 未来のために 「今(いま)」「此処(ここ)」 を生きているのではありません。

乳幼児期の子どもが 「子どもらしくある」 ということがどうゆうことなのか…。そのことを大切にしながら 子どもたちは 未来に向けてどのように成長・発達の道筋を進み 私たち大人は見守りかかわれば良いのか…。

その正解のない難題に 真正面から向き合い 時に 悩み 迷い 苦しむ… そして かけがえのないよろこびによくする…。絶えず一人一人の幸福につながる最適解を求め続ける子育てや保育という営みは おおげさですが その人の全人格をもってのぞまなければならない 厳しく尊い営みですね。

今年もその保育に全力で取組めることに感謝して 一年をスタートしました。

【園長 東 重満】

今年もよろしくお願いします(年賀)

今年もよろしくお願いします(年賀)

 昨年中は美晴幼稚園、美晴の家保育園の保育運営に多大なご理解とご協力を賜り誠にありがとうございました。

美晴幼稚園では若い保育者の真摯で献身的な働きと既成概念にとらわれない試行とふり返りを通して、本来のインクルーシブ教育を推進し、美晴幼稚園での保育を希望する子どもと保護者に心を寄せながら、すべての人々が育ちあうユニバーサルな保育の実現に向けて、日々、厳しさを痛感しながらも一歩一歩、地道に歩みを進めています。

美晴の家保育園では多様な人生経験のある保育者が3,000坪のこぐまの森とその片隅に自主整備した「家」を生活の場として、待機児童対策とは一線を画した家庭的保育の実現を志向し、一日一日心を尽くして保育に従事しています。

「美晴」の営みはとてもささやかなものですが、今年も子どもの育ちに真摯に向き合うあたりまえの保育の充実に皆で手を携え専心努力したいと存じます。職員一同よろしくご指導ください。

                  2017年正月

 

学校法人東学園 美晴幼稚園/美晴の家保育園 東 重満

みはるんひろば(12月の造形)

今日は久しぶりに みはるんひろばで高橋れいか先生の造形あそびをしました。みはるんさんの参加は4組で 年長青バッチのお友だちにもいっしょに参加してもらいました。

とっても素敵な羊毛のクリスマスツリーができましたね。

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みはる幼稚園の先生へ

こんにちは、お元気ですか。卒園生の藤原ももはです。
ディキャンプの時に、安保先生が見てみたいと言っていた、
自由研究が「自然観察コンクール」で金賞をとり、展示されることになりました。
時間があったら、見に来てください。
期間・・・11月22日〜27日
場所・・・資料館(中央区大通西13)
     2階ミニギャラリー4号室
また、みはる幼稚園に遊びに行くのを楽しみにしています。

11月19日 
    小6年 藤原ももは

先日 卒園児からこんな素敵なお手紙が郵送で届きました。とってもきれいでしっかりした筆跡の字で書かれていました。

どんりゅう園長は開催期間を12月22日〜27日でまだ先だと思い込み 職員にはまだ回覧せず机上の書類の一番上に大事においていたら 安保先生が読んでいてくれて23日に観に行ったようです。

「ダンゴムシの進む道 ダンゴムシの観察日記」という自由観察記録は 400以上の観察記録をデータ化した素敵な作品だったと安保先生が絶賛していましたよ。

もし まだ大切に保管していたら 冬のディキャンプで見せてほしいなぁ。

ももはちゃん お知らせありがとう!!

秋休み中の幼稚園

秋休みも後半になりました。子どもたちの息吹を感じられない幼稚園はさみしいものですが うさぎさんも金魚さんも そして 夏休み?から預かりの子どもたちがお世話をしていたカタツムリくんたちも元気にしていますよ。

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休み前 虫かごの中にたくさん葉っぱをいれてあげたようですが ちいさなカタツムリの食欲は意外と旺盛で 今日で2度目になりますが きれいな水に取り替え 園庭の葉っぱとキャベツを入れ替えました。

昨日の朝は 玄関のオートロックがまったく起動しなくなりました。原因は電源の電池が切れてしまったものでしたが ボタンを押してもうんともすんとも言わない機械に?…。購入したカギの救急車さんに問い合わせ 対処方法を教えていただき 緊急用の端子から電極が同じ面についている四角い乾電池でチャージして事なきを得ました。

これはドアを壊さなければならないのか と一瞬あせったけれど…。

考えてみれば 普通の保育がある日でなく休日の出来事でよかった。

カギの救急車さんから 「電池が完全にきれてしまう前に ワーニングのアラームが鳴るはずなので 今後は注意してくださいね」とアドバイスを受けました。そういえば 秋休み前に普段ならない音が鳴っていた様な…。

月曜日 お留守番をしていた うさぎさん 金魚さん カタツムリさんたちに声を掛けてあげてくださいね。

 

 

 

秋休み

美晴幼稚園は今日から9日間の連続した秋休みです。

美晴は3期制の教育課程で保育を進めている幼稚園ですが 一年間の中間地点であるこの時期にまとまった休みをとって 後半に切り替えることは 子どもにとっても保護者にとっても そして保育者にとっても良い機会だと考えています。

保護者(特に小学生などの兄姉がいたりお仕事をされている)の中には子どもとの過ごし方に戸惑いや不都合があってできれば無いほうがいいなぁ と思っている方もいることは秋休みを設ける前からわかっていますが 美晴幼稚園で秋休みをとる意味はもう一つあります。

今年度にはいってから なんで園長はブログにまでその様なことを書くの? と思われるまでに 現状の美晴の保育者の至らないところ 改善しなくてはならないことを記しています。

そのことは保育職ばかりでなく 異業種を含めどこの職場でも 社会人としてそなわっていなければいけないものばかりだからです。

毎日 大切な子どもの命を預かり だたそのままの姿でお返しするのではなく 育ちの一端を担い発達を支援する専門職の責任は計り知れないほど重いものです。

人間としてもまだまだ未成熟な若い保育者がその重責に毎日耐え 真摯に子どもと笑顔で接するのは並大抵のことではありません。自分の非力や至らなさゆえ(しかも園長は美晴の園長にもかかわらず保育者のがんばりを認めたり褒めたりしないので) 自己嫌悪に陥ることもあるでしょう…。

美晴は夏休み中も 小学生や園児のデイキャンプがあり 研修や研究に集中的に取り組みます。お盆休みはいただいていますが 帰省や連続的に休暇をとってリフレッシュすることは難しい面が否めません。

秋休みを設けている意味は 美晴は環境への適応が難しい子どものことも考慮し春のゴールデンウイークは暦通り保育し(開園記念日なども学年暦に入れず) 夏休みや冬休み中には登園日を設けていますので 一年の折り返し時点にあたる秋のシルバーウィークは ご家庭の予定にそって切り替えの一週間にしていただくことです。そして もう一つ 保育者がしっかり休暇をとって 日頃できない体験をしながら リフレッシュして 後期の保育にのぞむことです。

今年の秋休みも 遠くへ旅したり 思い思いの過ごし方で保育から離れた時間に身を置くようです。

このような時間は 絶え間なく緊張が連続している保育者には必要だと思います。どうかご理解ください。

と書きながら 園長は秋休み中 保育園でためてしまった仕事をしながら 連休明けに待っている 集中講義や国の会議の準備をします。

幼稚園も保育園も職員の努力で良い方向に進化していることが 休む遑がなくてもストレスにならない所以なのでしょうね。

そんなわけで 秋休み中 何かあれば担任ではなく 休みなく仕事をしている園長へ遠慮なくお電話ください。【東園長携帯:090−8899−3123。美晴の家保育園:011−818−0380】

追伸 電話しずらかったり難しい状況の時は ショートメールやメッセージでもお受けします。

春日山 第8号

2学期は充実期

本州であれば梅雨時の花なのでしょうが北海道では真夏の花のアジサイも萎れて、園庭のアサガオもなぜか小さく見えるようになってきて…少しずつ秋の気配を感じるようになってきました。2学期がスタートして気がつけば2週間が経過しました。

さて、参観日にもお話ししましたが、2学期は一年の真ん中というばかりでなく生活やあそびが充実する時期です。幼児期の課題である自我(私の世界)の充実から超自我(私たちの世界)の充実が矛盾なく実現できることが、子どもの自立(セルフケア)と自律(セルフコントロール)に大きく影響します。「関係づくり」を柱にこの課題にしっかり向き合い子どもの成長・発達を支えてゆきます。

痛みを分かち合うこと

子どものつぶやきや、何気ないしぐさにその子の本心がにじみ出ることがあります。

その瞬間を逃さずに子どもの心持を理解することが、私たち保育者に求められることであり専門性ともいえます。

このことは、学校で学んだり先輩から教えてもらう知識ではなく、その保育者の感受性と子どもに全身全霊で向き合う気持ちがあってはじめて可能にする力です。そして、喜びや楽しさを共有するばかりでなく、心の痛みを分かち合おうとする思いが可能にしてくれる、とてもデリケートな資質・能力です。2学期の生活を通して、保育者全員が自然体で子どもの心の機微をしっかり受けとめられる様に努力してゆきます。

あそびへの入り方

以前、説明会か保育参観の折、子どものあそびへの入り方に、国や文化の違いがあらわれる話をしました。「いれて~」「いいよ」という儀礼的なアプローチは日本特有のもの。一方、しばらく既にあそんでいる人たちの様子を観察して、あそび方(関係性やルール)がわかってから誰とも気づかれることなく自然に溶け込むのが欧米流?

先日、ガリバーで年長青バッチグループが7・8人でお相撲を楽しんでいたら、実習生が割り込んだことで、何人かは相手をして続けたものの、その場はしぼんでしまいました。これからは、そんなあそびの場(私たちの世界)が増えてゆきます。子どもも大人もあそびへの入り方はケースバイケースでいきたいものです。

どんどこネームプレート

夏の小学生のデイキャンプ(どんどこ村)に間に合わせたかったのですが、少し遅れて美晴のロゴマークの焼き印が届きました。

運転手の田中さんにお願いして、直径7・8センチの木の幹を1センチほどにスライスしたプレートを用意してもらい、幼稚園のデイキャンプ(夏季保育)中に炭火で熱した焼き印を押して、スタンプでそれぞれの名前を印字したネームプレートを作りました。

最近、美晴リュックにつけていたロゴマークの缶バッチがとれてしまうこともシバシバ見受けられます。本日ネームプレートをお渡ししましたので、目印としてどちらか付けてもらえると嬉しいです。(二つ共付けてもOKです)