2学期の保育に向けて

明日からいよいよ2学期の保育がはじまります。

2学期は子どもたちの関係性が広がると共に深まりをみせ 子どもの成長と共に保育が豊かになる大切な学期です。

夏休み前や全員参加ではありませんでしたが夏季保育(デイキャンプ)での子どもたちの様子には 例年にも増して着実な成長ぶり(軌跡)が見てとれました。この 今の子どもたちの姿を より成長・発達の軌道に導きその道程を支えるのは 私たち保育者の在り様と実際のかかわりです。

昨日のブログで 研修や幼児教育実践学会での経験から これまでの反省と共に私たち保育者と保育の課題の一端に触れました。

そのほとんどは ”保育者の在り様”にかんするものです。「保育」においては 省察(せいさつ)という「毎日の”保育の実態”や”保育者としての在り様”を丁寧にふり返りそのことを次の日へいかす…」その地道な繰り返しを大切にして保育の充実のため不断の努力を重ねてきました。「保育者の在り様」とは保育者としての自分の言動(言葉や一挙手一投足)が他者にどのように映るかということです。そのことを「自分に問いなおす」省察を通して 子どもと織りなす保育をよりよいものにしながら自らも保育者として成長することが 長い目で見た時に子どものためになり保育を豊かなものにするのだ と昔から保育の現場では信じてきたのです。

私は美晴幼稚園でもこのことを大切にして2学期の保育を進めたいと考えています(毎年そうですが今年はより強く思っています)。

今年は教頭ほか若い保育者が美晴の保育の担い手です。未熟なところや至らなさは確かにありますが これまで 積み重ねられてきた美晴の保育を基盤にしながらも 新しい風を吹き込み 既成概念にかたまらず 懸命に充実した実践を重ねなることによって 豊かな保育があたらしいかたちで展開してゆけると確信しています。

時には大胆に感じたりヒヤヒヤすることもあるかも知れませんが 前向きにチャレンジしたいです。

今はまだ 根拠のない確信と言えなくもありませんが 一日一日の保育の中で根拠をともなった確信にしながら 3学期につなげてゆくのが 園長である私の仕事だと覚悟をきめていますし 今年のメンバーであれば成し遂げられると考えます。

今日 高校野球選手権大会の決勝戦で北海高校の選手が懸命にプレイしていました。エースの大西君は予選の南北海道大会で4試合全て投げきりましたが その 投球数は500球を超えるもので NHKの解説を長く努められた恩師の三好先生曰く「自分の知る限り歴代の最多投球数だと思う」というピッチングでチームを甲子園に導きました。今日のテレビ放送でも 実況のアナウンサーと解説者が「大西君のピッチングはこれといった決め球がない打たせるピッチングだけれど いつも自分の気持に向き合いながら粘り強く懸命に投げぬいている」と表現していました。

そんな 孤独に自分の気持ちに向き合いながら投げぬく大西君のピッチングを支えるのは 後ろで守りスタンドで応援するチームメイトの存在です。

美晴の保育者も毎日の省察を通して子どもとの保育を毎日織りなす過程では 自然な笑顔でいられない 厳しさや難しさ 時には孤独感を感じる時もあるでしょう。その様な時は 美晴の保育者全員で互いに支え合い 時には叱咤激励しながら なれあいではない本当の同僚性を発揮して乗り越えてゆきたいです。

2学期も 子どもの命をまもり 子どもの成長・発達を支える保育の充実を 意識とチームワークをより高めながら 捲まず撓まず進めてまいりますので 保護者はじめ皆様の 美晴の保育と子どもたち全員への深いご理解とご協力をお願いいたします。

園長 東  重満