始業のベル代わりの音楽放送

園児が登園してから、お部屋に入って保育者や同級生たちと「せんせい、おはよう♪ 皆さん、おはよう♪」という歌によって一斉保育が始まるまでの時間を、私が園長をするまでは、「自由遊び時間」と、呼んでいた(本来、「あいさつ」とは、本人たちが顔を合わせた時に自然な気持ちから行うものであり、決して、集団の場で、まるで宇田を歌いながらおこなうようなものではない。)。でも、それから、まず手を入れた。子どもたちの幼児教育のおいて、「自由遊び」とは本道でなければならないものだと気づいた。それで、子どもたちが、通用門をくぐった瞬間からが、「自由遊び」の時間であると改めた。そのような場所で、「おはようございます。」といった言葉が(「あいさつ」)が交わされるのである。その瞬間には、保育者の心、子どもの心、子どもたちの心が交わされる、本当に心の通った大切な一日の幼児教育が始まる。つまり、昼のお弁当の時間までが、すべて「自由遊び」の時間になった。これは、画期的変容であった。教育学的にみれば、「子どもの自己意志により、選択された活動が時油にいくらでも長時間、行うことができるようになった」わけである。この自己選択活動により、自己満足できるまで、自己の活動を「とことん」「やり遂げる」ことも可能になる。曾根靖雅先生のいう「学習のメトーデ即評価の観点」の指導がようやくできることになる。曾根靖雅先生が「造形活動につながる、という意味で素材遊びの重要性」を述べられていたが、その「素材遊び」をも、子どもたちが自由に行える環境づくりが大切になる。すなわち「素材遊び」を含む「自由遊び」の中で「自己達成」ができ、「自己達成意欲を充足」させることが可能になるわけである。これにより、子どもたちの、「遊び=自己成長」意欲は、ますます増長し、人間として必要な「生きる力」は、ますます成長していくといえる。