円山公園から北海道神宮を経由して円山球場へつながる遊歩道があります。秋の遠足で歩く坂下グランドから円山登山口を経由して円山動物園へつながる遊歩道と車道を挟んで並行しているゆるやかな坂道は 円山原生林の端に位置すると共に杉の木が自生できる最北端といわれる杉林をぬって整備されています。

今日 高校野球の南北海道大会の決勝戦があり 母校の東海大札幌高校が北海高校と夏の選手権大会(甲子園)の出場をかけて戦う一戦を観戦した後に 一緒だった優子先生と 偶然お会いした当時の三好監督さんと試合を振り返りながら その 遊歩道を36年ぶりに歩きました。

高校野球には大きく3つ大会があります。新チームになった2年生の秋 翌春の春のセンバツ大会(甲子園)の選考を兼ねた秋の全道大会。3年生の春の全道大会 そして 最後の大会となる全国選手権大会(甲子園)の予選を兼ねた夏の南北海道大会。

私が現役生だった当時 東海大札幌(旧 東海大四)は北海道では最強豪校で 自分たちが最上級生だった代も 3大会とも決勝戦に進出しました。

しかし 全道優勝を成し遂げられたのは甲子園がかかっていない春の全道大会のみで しかも その大会は円山球場ではなく麻生球場でおこなわれた大会でした。甲子園がかかった秋の全道大会は9回にイレギュラーバンドをからめた逆転をゆるして負け。最後の夏の南北海道大会は 最終回 私が本塁寸前でセンターからのダイレクト返球で刺され同点のホームベースが踏めずに敗退し 同期の高校野球はそこで終わりました。

甲子園がかかった円山球場での2つの決勝戦は いずれも惜敗を喫する結果となり 今日歩いた遊歩道を 言い表しようのない気持ちで歩いたことを つい昨日のことのように覚えています。

特に 夏の大会は 自分が2塁ランナーでいたときに 最大限のリードをとり 高い集中力で 良いスタートを切っていれば ホームベース寸前で憤死せずに 同点のホームベースに触塁できたかも知れなかった という後悔の気持ちが今でもぬぐいきれず…。

準備を怠らず 神経を研ぎ澄まし 「いま」「ここ」で行動につなげる。

36年前歩いた同じ遊歩道で このことの意味と大切さを心身に刻みこまれ 今につづいていることに気がつきました。

このことは 保育のなかでもまったく同じです。

保育中の瞬間は二度と巡ってこない。だから 感受性を柔らかく豊かにして 子どもや保護者の思いや願いをしっかりうけとめて うまくいくか否か 上手か下手か ではなく 自分がその時できうるベストを選択し力を尽くす。

そのことをあきらめず 楽しみながらおもしろがりながら 不断に継続できる人(チーム)のみ 夢や理想を実現できるのだと思います。

それは 厳しく険しい道だけれど 気持ちと力が尽きるまで歩き続けてみたいものです。

とりとめなく書き述べてしまいました。

あの時の自分たちのように 1点届かず惜敗して ゲームセットの挨拶にすぐに出てこれない後輩たちの姿をみた瞬間に駆け巡った思いをつづってみました。【園長 東 重満】