生きかたに刻まれる出会い

私(園長)がかつて仕事をご一緒させていただいた 当時 文部科学省の特別支援教育課の課長補佐でいらした瀬戸麻利江さんが昨年の4月10日に他界されたことは 昨年の4月16日のこのブログに書かせていただきました。

その後5月に このブログを読んでくださった瀬戸さんのお母様からお手紙をいただき 瀬戸さんが子どものころからどのように生き 文部科学省に入省されてどのようにお仕事に向き合い 発病後も最後の仕事となってしまった 障害者差別解消法の文部科学省の対応指針策定をどのような思いで成し遂げたか を伝えていただきました。

私がインターネットなどで調べたところ 瀬戸さんは教育行政(特別支援教育)を担当する前に 東日本大震災後(東京電力福島第一原発事後)の大変難しい時期 原子力行政部門を担当されていたようです。

私の勝手な想像ですが あの時期 国の原子力行政を国民や報道機関に説明する仕事は 本当に厳しく大変な仕事だったと推察します。その仕事を瀬戸さんが担うことになったのは 瀬戸さんの文部官僚としての有能さと共に 仕事への向き合いかたを含めた 彼女の人間性の豊かさ素敵さ 故だと私は思っています。

前のブログにも書きましたが 短い期間 仕事をご一緒させていただいただけですが 私はそう感じ 確信しています。

瀬戸さんのご命日となった4月10日は 美晴幼稚園の入園式・始業式の日です。(美晴幼稚園では入園式を曜日に関係なく基本的に4月10日 卒園式を春分の日と定めています)

私は新しい年度を迎え保育に臨むにあたって 特に新任の若い保育者に向けて 瀬戸さんの 人間性や生きかた 社会人としての仕事(専門職)への向き合いかたを 瀬戸さんとの出会いに感謝し思いを寄せて伝え続けます。

それは ここ数回このブログで伝えさせていただた様に 多様性に富んだ美晴の子どもは感受性が繊細で感性が豊かで 保育者の人間性(あり様)を見抜くからです。

4月になって 退職した職員のほとんどが ブログなどでみる美晴の子どもの姿に思いを寄せながら自らの新しい仕事や新しい道に進む意気込みを伝えてくれました。どこで生きて(仕事をして)いても その人の人間性(あり様)は変えられないものです。

瀬戸さんはこれからも思い出にとどまらず 美晴で保育に携わる保育者に最も大事なことを伝え刻み続けてくださいます。

園長 東 重満

 

追伸 今年は新人を含め素晴らしい保育者ばかりです。子どもたちと過ごす中で一層磨かれてゆくことでしょう。一年間 子もとしっかり向き合って保育ができそうです。