あいうえお表をマスキングテープで囲う

広野幼稚園にはいろいろな手作り教材があります。“虫食いあいうえお表”もその一つです。いろいろなあいうえお表を活用している中で、4番目に位置付けられている表です。

その1はカラーのあいうえお表、2はモノクロのひらかなあいうえお表、3がカタカナのあいうえお表、虫食いあいうえお表は、この次に位置しています。この虫食い表はほとんど文字が抜けていない段階のものから、5文字程度しか書いていないものまであります。ちなみに、この次に続く5は、縦横のラインだけが引かれた無地の(あいうえお)表です。

段階を踏んで成長してきた子どもたちは、50音表のどの位置にどの文字が入るかを体得しています。信じられないことかも知れませんが、たとえば、すの位置は“さ行のう段”であることを知ってしまえば、子どもたちはその位置に“スズメ”の“ス”を置くことは可能ですし、“SUズメ”の“SU”を置くことも可能ですし、“suズメ”の“su”を置くことも可能なのです。

逆に言いますと、このあいうえお表にローマ字を書いても子どもたちはその上に正しく置くことができる能力を習得しているのです。あいうえお表を教材化している幼稚園は、日本広しと言えど、それほど多くはないでしょう。

どの位置にどの文字が来るかを習得した子どもたちは、この表は不織布(商品名ベックス)に縦横のラインを引いたものを、縦5マスをあいうえお、あ段、い段、う段、え段、お段と、横の10マスを、あ行、か行、さ行、た行、な行、は行、ま行、や行、ら行、わ行とイメージし、“ああ、これはこの場ではあいうえお表”を意味すると架空認識することができます。

さて、このように広野幼稚園ではあいうえお表はを多岐にわたり活用しているのですが、何分手作りであるため、月日の経過とともに、くたびれた感がいなめなくなってきました。そこで、いろいろな業者に作成を依頼していたのですが、何分版代が異常に高くつきますので、二の足を踏むことが多かったのでした。

いよいよ、本格的にと考え、業者の選定もほぼ決まったのですが、ここになって思わぬ妙案が浮かびました。それは、“不織布(商品名ベックス)に縦横のラインを引いたもの”の周囲をマスキングテープで囲ったら、子どもたちの興味・関心をより高める教材となるのではないかということです。

実際に、土曜出勤のF先生に作っていただきますと、何段かグレードアップした表になったような気がしています。            自称 保育バカ