高橋晃先生(元東京大学教授)のご冥福を祈る

高橋先生は、このブログにも登場されたこともなく、また、広野幼稚園の先生方の中でも旧知の先生のほうが少ない方です。東京大学で心理学を研鑽され、その教授を4年ほど前に定年を迎えられ、その後は武蔵野大学の教授をなさりながら、広野とは長年のお付き合いである(はじめてのことばやはじめてのかずなどを出版している)“日本幼年教育会”のピアジェ教育推進上のリーダーとして、今後、大いにご活躍を要望されていたところでした。

この先生が今年の1月2日、亡くなられたということでした。この訃報を新春出勤した6日にお聞きし、自分としてはかなり以上の動揺を受けたのでした。

なぜ、そこまで動揺し、このブログにも書こうとしているのかは、今後の広野幼稚園の教育上のバックボーンと考えている“子どもたちの言葉や行動”をより深く分析するに当たり、より深いご指導をいただこうと考えていたからでした。

言葉を換えますと、近年お知り合いになった私とは、師弟の関係にあったと思っています。もちろん、自分が弟子です。先生にとっては最後で、最年長のお弟子さんではなかったかと思っています。

幼年教育会のI氏の紹介でお知り合いになってからも、3度ほどしかお会いはしなかったのですが、メールや電話、間接的には他の広野の先生方を通したりして、有益なご意見をちょうだいしていました。中でも、幼児教育界で普通に使われている子どもたちの“アニミズム”、これは“無機物に対して使うだけで、命のあるもの(動物や植物)については使わない”という心理学上では常識的なことをも知らなかった無学な私に、いろいろと有意義なお話を聞かせていただきました。

また、実のところ、広野幼稚園(私?)としては、近い将来“子どもたちの言葉や行動”を書物として世に問うた時には、“巻頭文”、もしくは、“表紙の帯”に、推薦文を書いていただこうと考え、これを察した先生もこれを引き受けて下さるような会話も交わしていただけに、その意味でも、とても残念です。

 

新幹線で上京、告別式に参加し、そのご冥福をお祈りしたのでした。 合掌

園長